国内におけるRPAの市場規模と最新動向
国内のRPA市場は、DX推進や人手不足への対応を背景に、今後も高い成長が見込まれています。市場調査会社IMARC Groupによると、日本のRPA市場規模は2025年に9億1,120万米ドルに達しました。さらに同社は、2026年から2034年にかけて年平均成長率22.79%で拡大し、2034年には57億8,370万米ドル規模に成長すると予測しています。
参考:Japan Robotic Process Automation Market(日本のRPA市場規模・予測)|IMARC Group
製造業を中心に自動化ニーズが拡大
RPA市場成長の背景として、製造業を中心とした自動化ニーズの高まりが挙げられます。日本では、定型業務が多い製造現場やバックオフィス業務において、人手不足を補う手段としてRPAの活用が進んでいます。
特に、Excelを用いたデータ処理や基幹システムへの入力業務など、業務効率化を目的とした導入が広がっています。
高齢化・DX推進がRPA普及を後押し
急速に進む労働人口の減少や高齢化も、RPA市場拡大の大きな要因です。加えて、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進により、業務プロセスの見直しや自動化への関心が高まっています。
近年はRPA単体ではなく、AIやOCRなどの先端技術と組み合わせた活用も増えており、RPAは業務改革を支える基盤技術として位置づけられつつあります。
RPAツールの人気上位製品や国内でシェア率の高いツールをさっそくチェックしたい方は、以下をクリックして、詳しい製品情報をご覧ください。
世界におけるRPAの市場規模
世界のロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)市場は、デジタルトランスフォーメーション(DX)やAI連携、自動化ニーズの高まりを背景に急速に拡大しています。
市場調査会社Precedence Researchによると、2025年の世界のRPA市場規模は約283億1,000万ドル(約3兆9,000億円相当)と推定されており、2026年には約352億7,000万ドルに成長すると予測されています。2035年には約2,473億4,000万ドル規模まで拡大し、2026〜2035年の年平均成長率(CAGR)は約24.2%に達する見込みです。
この成長は、業務プロセスの自動化やコスト削減、人的ミスの低減といった企業のニーズに支えられており、金融、製造、医療、IT・通信、小売、政府・防衛など幅広い業界でRPAの導入が進んでいます。また、オンプレミス型に加えてクラウド/SaaS型のRPAの採用も世界的に増加しています。
参考:Robotic Process Automation Market Size, Share, and Trends 2026 to 2035|Precedence Research
RPAの市場規模が拡大している背景
RPAの市場は年々拡大していますが、その背景には金融業界における導入成功やハイスペックな製品の登場などがあります。また新型コロナウイルスのパンデミック以降、ワークスタイルの変化が生じ、RPAを活用する動きが広まりつつあるのも理由の一つといえるでしょう。以下で詳しく解説します。
金融業界の注目により導入が促進
RPAはロボットが作業するため、24時間365日休むことなく稼働できます。また処理スピードも早く、業務効率化や人件費削減などの効果が期待されます。
この効果に注目している業界が「金融業」です。金融機関では事務処理の量が多く、人為的なミスが発生しやすいという課題があります。しかし、ロボットは与えられた指示どおりに業務を行うためアウトプットが正確です。単純作業にかける時間を削減することで、企画立案など人間にしかできない仕事にリソースを割けるでしょう。RPAの導入効果が予想しやすい金融機関では、他業界よりも導入が進んでいるようです。
AIとの連携
RPA製品は、搭載された機能のスペックによってランクがあります。低ランクの製品は定義されたルールに従ってデータを処理することしかできません。しかし、高ランクでハイスペックな製品は、AI連携機能を搭載しており「判断力」と「自己学習能力」をもちあわせています。
また業務自動化のみならず、経営に必要な意思決定を行うRPAツールもあります。AIと連携したRPAは、社内に蓄積している膨大な量の情報(ビッグデータ)を分析し、業務改善や経営戦略に役立ちます。
ワークスタイルの変化
働き方改革や新型コロナウイルスの影響で、テレワークが促進されワークスタイルも変化しました。しかし、オフィスでしか行えない業務もあるでしょう。そこで注目されているのがRPAです。
RPAに作業を記憶させれば、決まった時間に指示した作業を行います。またクラウド型のRPAであればブラウザを開くだけで利用可能なため、出社せずに自宅から操作できます。さらに保守・運用の手間がなく、オンラインでのサポートが手厚い製品もあるため、テレワークに活用しやすいのも利点です。
以下の記事では、金融業界での導入実績があるRPAツールやAI機能を搭載したツールなども紹介しています。あわせてご覧ください。
国内企業でシェア率の高いRPA・人気のRPAを紹介
ここからは、ITトレンド年間ランキング2025「RPAツール」より、人気TOP3の製品を紹介します。また、国内でのシェア率が高い「UiPath Platform」や「WinActor」もあわせて比較してみましょう。
pengu
- シンプルUIとマンツーマン育成で、現場でもすぐ使えるRPA
- ETLとOCRもセットで複雑なExcel集計作業や紙帳票読取りも自動化
- スモールスタートから部門まるごとまで柔軟な料金プラン
AI/ナビ搭載 業務自動化RPA RKシリーズ
- 様々な業務を「ナビ機能」で、誰でもサクッと自動化できます。
- 人による「伴走サポート」もあるから安心して使えます。
- 充実の「AI機能」で運用から社内展開まで支えます。
ロボパットDX
- 現場で作成するために開発されたRPAであり作成が容易
- 導入企業には専属の担当者がつき、個別にサポート
- コスト削減だけでなく、DX推進サービスを提供
WinActor
- パソコン1台からのミニマムスタートで導入が簡単
- 時間がかかる大量の処理を行いたいときにぴったり
- RPA技術者検定保有者による勉強会を定期的に開催
UiPath Platform (UiPath株式会社)
- SaaSやIaaS/PaaS、オンプレミスといった多彩な導入形態に対応
- ISO 27001認証を取得するなど高度なセキュリティを確保
- 分析ツールでRPAの導入効果を測定可能
このほかにもITトレンドでは、生産性向上やコスト削減に役立つさまざまなRPAを取り扱っています。詳しい料金プランや内容については、各社製品の資料を取り寄せ見積もりを依頼することをおすすめします。以下のボタンから、一括資料請求(無料)も可能です。ぜひご利用ください。
「自社に合う製品を診断してから資料請求したい」、「どんな観点で選べばいいかわからない」という方向けの診断ページもあります。
ITトレンドで過去にRPAツールを資料請求した方のお悩みや要望から作成した簡単な質問に答えるだけで、最適なシステムを案内します。
無料で今すぐ利用できますので、下のリンクから診断を開始してください。
▶RPAツール おすすめ比較・無料診断
RPAが必要とされる理由
RPAを活用するメリットとして「生産性や顧客満足度の向上」「ミスの防止」「コストダウン」などがあります。詳しく見ていきましょう。
生産性や顧客満足度が向上する
RPAは、24時間365日稼働するため、業務の処理速度が上がり、スケジュールを短縮できます。またAIと連携可能なRPAツールであれば、人間では対応が難しい膨大な作業量を迅速に処理できるため、生産性の向上が期待されるでしょう。
さらにRPAの活用により空いたリソースを、商品開発や企画立案などの付加価値の高い業務に充てることで、自社商品やサービスそのものの質が向上します。RPAは、時間・量・質すべてにおいてメリットがあり、顧客満足度向上に寄与します。
ヒューマンエラーを防ぐ
人間が大量データを処理する場合、疲れやその時々のコンディションでミスが発生する場合も多いでしょう。締め切り間際になれば作業スピードも求められる一方で、焦ればミスも量産しがちです。
RPAは、長時間の連続稼働でも一定の処理スピードを保ちつつ、シナリオどおり正確に処理を行います。人間がパソコンに手打ちした場合に発生しやすい「見落とし」「チェック漏れ」「誤入力」などのヒューマンエラーを回避します。
人材不足・コスト問題が解消する
これまで人手不足解消や業務効率化の手段として、BPO(Business Process Outsourcing:業務プロセスの委託)の活用が大きな割合を占めていました。外部企業に委託することで時間を有効活用し、自社のキャパシティを超える業務処理ができたからです。
しかしRPAはBPOよりもトータルコストが安く済み、人材育成の時間がかかりません。最初に業務マニュアルを作成すれば、RPA担当者が変更になった後でも業務のブラックボックス化を防げます。
以下の記事では、RPAのメリットについて詳しく解説しています。
RPA導入時に確認すべきポイント
RPAを導入する際は、機能や使い方を正しく理解し自社にあった製品選択が求められます。ここからは、導入前に確認するポイントを見ていきましょう。
導入の目的や自動化する業務内容が明確化されているか
RPAを活用する目的と、自動化する業務を事前に明確化しましょう。具体的にどの業務を自動化したいのか洗い出し、RPAの対応可否を確認します。製品によって、汎用的に活用できるものもあれば、人事や経理など特定の業務フローに強みをもつものもあります。トライアルを活用し、自社の業務で活用しやすいかどうか確認してみましょう。
既存システムと連携ができるか
自動化したい業務において現在使用しているシステムとRPAが連携できるか、必ず確認しましょう。例えば、専門的な業務を効率化する特化型RPA製品は高いパフォーマンスを発揮しますが、対応できるシステムが限られます。また既存製品での対応が難しい場合は、ゼロから自社仕様に開発する必要があります。
セキュリティ対策は十分か
RPAを稼働させるにあたって、社内システムのパスワードを記憶させたり、データベースへのアクセス権限を与えたりする必要があります。データの暗号化やログ管理、アクセス制御など十分なセキュリティ対策が取られているか確認しておきましょう。 ISO27001などのセキュリティに関する認証を取得しているのも安心のポイントです。
ベンダーのサポート体制は十分か
ベンダーのサポート体制を必ず確認しましょう。大部分の製品にサポートは付帯していますが、導入支援やトレーニング、セミナーなどサポートの充実度は製品によって異なります。なお、はじめて導入する場合は、シナリオ構築の代行サポートを行っているベンダーを選ぶのもおすすめです。
RPAツールの選び方についてさらに詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
まとめ
RPA市場は今後も拡大が見込まれており、大企業を中心に導入が進む一方で、中小企業や自治体にも活用が広がりつつあります。クラウド型やAI連携型といった製品の進化によって導入ハードルが下がり、業務の自動化はより多くの企業にとって現実的な選択肢となっています。こうした動向を背景に、RPA事業の将来性は非常に高く、今後も業務効率化やDX推進の中核を担う技術として定着していくことが期待されます。
導入背景や必要性などを理解したら、次は製品の資料請求をして見比べ、自社にあったRPAツールを見つけましょう。



